NO. 696
坂名:石古坂、石河坂
住所:東京都目黒区下目黒と品川区小山台

今回は目黒区下目黒と品川区小山台にまたがる石古坂について取り上げてみたいと思います。
場所は東急目黒線・不動前駅から西へ600mほどのところにある都立・林試の森公園に隣接している坂道です。
前回取り上げたかむろ坂【NO.695】からなら北西に徒歩4分ほどのところ、また坂道から北に徒歩3分くらいで目黒不動男坂【NO.491】で取り上げた目黒不動にも行けますね。

[坂下あたりの様子と坂名について]


石古坂【NO.696】1
写真1

まずは坂下あたりの様子です。(写真1)
ほんのすこし左にカーブしながら上っている、やや傾斜のある坂道でした。

写真1右側に林試の森公園が隣接しているという立地具合でした。
林試の森公園は都立ということもあり、予想していたよりもかなり広い公園でしたね。

坂名については、写真1の右側にも見えているとおり、由来などが書かれた坂の碑がありました。
いつものように抜粋させていただくとですね、
『その昔石ころが多い坂だったので、石古坂と呼ぶようになったといわれる。他に、古地図に記された「石河坂」が転じた説などがある。』
とありました。

また品川区のHPにも由来の記載がありました。
『名前の由来にはいくつかの説がありますが、一般的には石ころが多い坂だったので「石ころ」が転じて「石古坂」と呼ばれるようになったという説が有力です。他には、近くに「石河(いしこ)」という屋敷があったという説や、飲料に適した清流を「石川(河)」と呼び、付近を流れる羅漢寺川がそうした清流だったという説があります。』

石ころ説以外にもいくつか説があるようですね。

あと、この坂道は品川区とともに目黒区のHPにも記載があり、気になる一文があったので、こちらも一部抜粋させていただくとですね、
『坂下で米穀商を営む林正雄さんは「以前、この坂は、かなりの急斜面で、大八車なんかが通る時には、ひどく汗を流していました。私も幼いころは、確か、1銭か2銭のだ賃をもらうために、坂下で大八車を待っては、後押しをしたものですよ」
坂下の目黒不動商店街付近には、昭和18年ごろまで、何軒もの芸者屋があり、稽古三味線の音がよく聞けたそうである。また、不動の門前には、待合や料理屋が軒を連らねていたという。』
とありました。

昔の急坂の雰囲気も伝わりますし、後半は坂下あたりもけっこうにぎやかだったことが書かれていますね。

[坂上あたりの様子]


石古坂【NO.696】2
写真2

坂上あたりの様子です。(写真2)
こうみるとけっこう高低差ありそうですけど、大八車を雇ってまで上る坂道という感じではないので、昔はもっと急坂だったんですかね。

ということで、今回はこんな感じです。

地図:東京都目黒区下目黒と品川区小山台


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