NO. 691
坂名:大坂
住所:東京都目黒区青葉台+大橋

今回は目黒区青葉台と大橋にまたがる大坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、玉川通りと山手通りが交差しているところにあります。
最寄り駅でいえば東急田園都市線・池尻大橋で、北東に徒歩5分ほどのところです。
前回取り上げた旧松見坂【NO.690】からなら南へ徒歩4分くらいですね。

[坂上あたりの様子と坂名について]


大坂【NO.691】1
写真1

まずは坂上あたりの様子です。(写真1)
坂道は玉川通りにありました。

昔はもっと幅も狭かったようですが、今は道幅も広く上空には首都高速まで走っているという具合でしたね。

坂名については、写真1右側にもちらりと見えているとおり、坂の碑がありました。
いつものように抜粋させていただくとですね、
『厚木街道(江戸から厚木まで)の間にあった四十八坂のうち、急坂で一番大きな坂であったので、大坂とよぶようになったといわれる。この坂標識の北側の坂が旧道で南側の坂が新道である。』
とありました。

説明によると、今回の坂道は新道のほうということになりますね。

[中腹あたりの様子]


大坂【NO.691】2
写真2

中腹あたりから坂下方向を見てみたものです。(写真2)
このあたりにくると道幅の広さも感じられました。

また僕が立っているところは陸橋になっていて「大坂橋」と名付けられていました。
由来はもちろんこの坂道の名前ですね。

あとは、目黒区のHPにも大坂について記載があり、興味深い話もあったので、一部抜粋させていただくとですね、
『鮎はナーエ…大坂くげんだ団子屋起きたか    この歌は、江戸時代厚木街道一番の難所であった大坂を歌ったものである。(略)そのころ、相模川でとれた鮎は、厚木から江戸の魚市場へ、夜通し若者たちの足によって、運ばれていた。鮎をかついだ若者たちは、急な坂に息を切らせ、「大坂くげんだ」と苦しさを歌ったという。この歌に出てくる「団子屋」は、大坂を上りきったところの大きな榎の木の下にあったという茶屋のこと。「団子屋起きたか」と歌われているのは、きっと早くこの茶屋で一服して、苦しかった上り坂の疲れを少しでもいやしたいと思ったからであろう。』
とありました。

どうやら今の大坂はそれなりに緩やかですけど、昔はかなりの急坂だったようですね。
ただその後、この道を玉電が通るようになってから開発が進み、今の姿となったようです。

[坂下あたり様子]


大坂【NO.691】3
写真3

最後は坂下あたりの様子です。(写真3)
中腹あたりからはずっとこんな感じでした。

ちなみに写真3左背後には、だいぶ前に取り上げた「上目黒氷川神社の階段」もある上目黒氷川神社がありますね。
そもそもあの神社の階段も、昔はあれほど急ではなかったらしく、今のような姿になったのはこの大阪の拡幅工事によるものだそうですよ。
そういう意味では、上目黒氷川神社の急階段と大坂の関係は密接につながっていて興味深いですね。

ということで、すこし前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。

地図:東京都目黒区青葉台+大橋


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