NO. 664
坂名:天野坂
住所:東京都八王子市丹木町
今回は八王子市丹木町にある天野坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、あきる野市のJR五日市線・東秋留駅から南東に3kmほどのところにある都立滝山公園・滝山城跡内にある坂道です。
なお前に取り上げたあきる野市の「どうどう坂NO.662】」からでも、都道沿いに2kmほど南下すればこの公園のそばまでこれますね。
写真1
まずは坂下あたりの様子です。(写真1)
ここは都立滝山公園・滝山城跡の南西端にあって、滝山城跡とあるとおり要はかつての滝山城への入口となっていた坂道のようですね。
滝山城については、滝山城築城500年記念事業というサイトに説明があったので、一部抜粋させていただくとですね、
『滝山城はもともと大石氏の居城で、大永元年(1521)に大石定重によって築かれ、高月城から移転したと伝えられています。その後、大石氏の養子として入城した北条氏照が八王子城に移転するまで、関東屈指の城郭としてその威容を誇りました。最大の特長は、加住丘陵の複雑な地形や多摩川の浸食によって形成された急峻な断崖を利用して築かれた天然の要塞である点です。標高約160メートルの丘陵上に東西約900メートルにも及ぶ広さで築かれ、南面を大手、北面を搦め手とし、城の中央部からに本丸・中の丸・二の丸・千疂敷・小宮曲輪等と配置されています。掘・土塁などの遺構は築城から500年近くが経過した今もなお良好な状態をとどめています。また、地形を巧みに利用した縄張は、中世における城郭の歴史や文化財的価値を伝承していくうえで重要な遺跡であるとして、昭和26年(1951)に国指定史跡に指定されています。』
とありました。
調べてみると写真1は滝山城の大手口のようで、おそらく昔からこんな雰囲気だったようですね。
両側の竹林が自然の要塞と化している感じとも言えそう。
写真2
中腹あたりの様子です。(写真2)
かなりの急坂で、城への通路ということもあり、さすがにウネウネとしていて、坂上あたりは見通せなかったですし、坂道全体に異様な空気感を感じてしまいましたね。
あと右上に見えている赤いお堂は吉田久稲荷ですね。
猫の足あとという神社仏閣の紹介サイトによれば、『江戸時代末期に谷地川上流から流れてきた稲荷様の遺物を祀り創祀、文久3年(1863)徳川家茂の上洛に随行した当地出身者が伏見稲荷神社より神号を拝受し吉田久稲荷社と称したといいます。』とのこと。
写真3
すこし上り、坂下方向を見てみました。(写真3)
写真3左に見えている階段を上ると、吉田久稲荷の本堂にいけるという具合でした。
竹林がすごいですね。
おそらくここも昔の形状と雰囲気を保っているんでしょうね。
あとこのあたりは、あまりに急傾斜だったので、スマホの角度傾斜計アプリで測ってみると、驚きの27.0%(15.1°)とでました。
やはりかなりの傾斜具合でしたね。
でもまあそれもそのはずで、この急傾斜もおそらく城の防御の意味もあったのかもしれないですね。
写真4
坂道は続いていました。(写真4)
写真4左側は、城の堀になっているようでした。
写真5
坂上あたりの様子です。(写真5)
写真ではわかりにくいですけど、ここまでかなりの高低差でしたね。
ちなみに、写真5右下にも見えているとおり、現地には「天野坂から枡形虎口へ」と書かれた案内板がありました。
どうやら正式には遺構説明板のようでしたね。
説明版には『大手口と思われる天野坂からの塩底道は、城兵が効果的に攻撃ができるように工夫されている。小宮曲輪と三の丸の間には枡形虎口(出入ロ)が設けられていた。(図の中で復元)攻めのぼる敵側にとっては大変な脅威にさらされる場所で、侵入するのが難しかったと思われる。』とありました。
「大手口と思われる天野坂からの塩底道は、城兵が効果的に攻撃ができるように工夫されている。」とあるのは、まさにこれまでに紹介した天野坂の道筋のことだと思われます。
なお説明版には天野坂の由来についての記載はなかったですね。
写真6
遺構説明板にあった絵図を拡大してみたものです。
”現在地”とあるのが写真5の場所で、写真下のほうが天野坂の坂下あたりという具合のようでした。
このあと写真5の背後にあった滝山城跡も歩いてみましたけど、かなりの部分で昔の地形も残っていて、タイムトリップ感も味わえましたね。
八王子の歴史を伝える 滝山城跡(youtube/八王子市公式チャンネル)
最後は、八王子市のyoutubeチャンネルにて、滝山城跡の動画があり、最初の方に天野坂あたりのことも取り上げられていたので、リンクしておきますよ。
かなり現地の雰囲気がわかる動画でしたね。
ということで、すこし前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。
地図:東京都八王子市丹木町
関連リンク:
坂名:天野坂
住所:東京都八王子市丹木町
今回は八王子市丹木町にある天野坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、あきる野市のJR五日市線・東秋留駅から南東に3kmほどのところにある都立滝山公園・滝山城跡内にある坂道です。
なお前に取り上げたあきる野市の「どうどう坂NO.662】」からでも、都道沿いに2kmほど南下すればこの公園のそばまでこれますね。
[坂下あたりの様子と滝山城跡について]
写真1
まずは坂下あたりの様子です。(写真1)
ここは都立滝山公園・滝山城跡の南西端にあって、滝山城跡とあるとおり要はかつての滝山城への入口となっていた坂道のようですね。
滝山城については、滝山城築城500年記念事業というサイトに説明があったので、一部抜粋させていただくとですね、
『滝山城はもともと大石氏の居城で、大永元年(1521)に大石定重によって築かれ、高月城から移転したと伝えられています。その後、大石氏の養子として入城した北条氏照が八王子城に移転するまで、関東屈指の城郭としてその威容を誇りました。最大の特長は、加住丘陵の複雑な地形や多摩川の浸食によって形成された急峻な断崖を利用して築かれた天然の要塞である点です。標高約160メートルの丘陵上に東西約900メートルにも及ぶ広さで築かれ、南面を大手、北面を搦め手とし、城の中央部からに本丸・中の丸・二の丸・千疂敷・小宮曲輪等と配置されています。掘・土塁などの遺構は築城から500年近くが経過した今もなお良好な状態をとどめています。また、地形を巧みに利用した縄張は、中世における城郭の歴史や文化財的価値を伝承していくうえで重要な遺跡であるとして、昭和26年(1951)に国指定史跡に指定されています。』
とありました。
調べてみると写真1は滝山城の大手口のようで、おそらく昔からこんな雰囲気だったようですね。
両側の竹林が自然の要塞と化している感じとも言えそう。
[中腹あたりの様子]
写真2
中腹あたりの様子です。(写真2)
かなりの急坂で、城への通路ということもあり、さすがにウネウネとしていて、坂上あたりは見通せなかったですし、坂道全体に異様な空気感を感じてしまいましたね。
あと右上に見えている赤いお堂は吉田久稲荷ですね。
猫の足あとという神社仏閣の紹介サイトによれば、『江戸時代末期に谷地川上流から流れてきた稲荷様の遺物を祀り創祀、文久3年(1863)徳川家茂の上洛に随行した当地出身者が伏見稲荷神社より神号を拝受し吉田久稲荷社と称したといいます。』とのこと。
写真3
すこし上り、坂下方向を見てみました。(写真3)
写真3左に見えている階段を上ると、吉田久稲荷の本堂にいけるという具合でした。
竹林がすごいですね。
おそらくここも昔の形状と雰囲気を保っているんでしょうね。
あとこのあたりは、あまりに急傾斜だったので、スマホの角度傾斜計アプリで測ってみると、驚きの27.0%(15.1°)とでました。
やはりかなりの傾斜具合でしたね。
でもまあそれもそのはずで、この急傾斜もおそらく城の防御の意味もあったのかもしれないですね。
写真4
坂道は続いていました。(写真4)
写真4左側は、城の堀になっているようでした。
[坂上あたりの様子と案内板]
写真5
坂上あたりの様子です。(写真5)
写真ではわかりにくいですけど、ここまでかなりの高低差でしたね。
ちなみに、写真5右下にも見えているとおり、現地には「天野坂から枡形虎口へ」と書かれた案内板がありました。
どうやら正式には遺構説明板のようでしたね。
説明版には『大手口と思われる天野坂からの塩底道は、城兵が効果的に攻撃ができるように工夫されている。小宮曲輪と三の丸の間には枡形虎口(出入ロ)が設けられていた。(図の中で復元)攻めのぼる敵側にとっては大変な脅威にさらされる場所で、侵入するのが難しかったと思われる。』とありました。
「大手口と思われる天野坂からの塩底道は、城兵が効果的に攻撃ができるように工夫されている。」とあるのは、まさにこれまでに紹介した天野坂の道筋のことだと思われます。
なお説明版には天野坂の由来についての記載はなかったですね。
写真6
遺構説明板にあった絵図を拡大してみたものです。
”現在地”とあるのが写真5の場所で、写真下のほうが天野坂の坂下あたりという具合のようでした。
このあと写真5の背後にあった滝山城跡も歩いてみましたけど、かなりの部分で昔の地形も残っていて、タイムトリップ感も味わえましたね。
八王子の歴史を伝える 滝山城跡(youtube/八王子市公式チャンネル)
最後は、八王子市のyoutubeチャンネルにて、滝山城跡の動画があり、最初の方に天野坂あたりのことも取り上げられていたので、リンクしておきますよ。
かなり現地の雰囲気がわかる動画でしたね。
ということで、すこし前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。
地図:東京都八王子市丹木町
関連リンク: