NO. 643
坂名:池の坂、かなしい坂
住所:東京都国分寺市南町

今回は、国分寺市南町にある「池の坂」について取り上げてみたいと思います。
場所は、JR中央線・国分寺駅から南へ徒歩3分ほどのところにある坂道です。

[坂上あたりの様子]


池の坂【NO.643】1
写真1

まずは坂上あたりの様子です。(写真1)
カーブしながら下っている坂道でした。

写真1の背後に徒歩3分ほどのところに国分寺駅南口がある場所なので、坂道沿いにもいくつかお店が立ち並んでいましたね。

また写真1左背後には「殿ヶ谷戸庭園 」もありました。
国分寺市のHPによれば、『もともとは大正2年(1913年)に作られた別荘で、昭和4年に三菱財閥の岩崎家の所有となり、和洋折衷の回廊式庭園となったものです。昭和49年に東京都が購入し、都立公園として有料開放されています。平成23年9月には、国指定名勝に選ばれており、また園内の「次郎弁天の池」は東京都名湧水57選にも選ばれています。』とのこと。

国指定名勝だったんですね。

[中腹あたりの様子]


池の坂【NO.643】2
写真2

中腹あたりの様子です。(写真2)
カーブは続いていました。

このあたりからやっと坂下あたりが見えてきましたね。

池の坂【NO.643】3
写真3

写真2の右側にあった急階段です。(写真3)
おそらく階段の高低差とここから「池の坂」の坂上あたりまでの高低差は同じくらいだと思います。

だから急階段なんですね。
いちおう上ってみたところ、あまりに急だったので、側道の坂道部分の傾斜をスマホの角度傾斜計アプリで測ってみると、59.1%(30.6°)とかなりの数値がでました。
なので、この側道だけなら全国でも有数の急傾斜かもしれないですよ。

[坂下あたりの様子と坂名の由来について]


池の坂【NO.643】4
写真4

坂下あたり様子です。(写真4)
この感じは、一度通るとけっこう頭に残る坂道風景のような気がしましたね。

またこの写真4背後すぐのところを野川が流れていました。

ちなみにここには坂名の由来が書かれているような坂の碑はありませんでしたが、書籍「今昔東京の坂」に記載がありました。
それによると、どうやらこのあたりで玉川上水開削以前に計画されていた上水工事のプランの中にあった貯水池にちなむという説が有力のようですね。
ただ書籍には「市史編纂室の話では、池の坂、かなしい坂の名は聞いたことがないという」とも書かれているので、あくまで説という話でしたけどね。
なお別名の「かなしい坂」は上水工事が失敗して悲しいということらしいです。
なので、玉川上水開削以前に計画されていた上水工事も結局は実行されなかったんでしょうね。

ということで、少し前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。

地図:東京都国分寺市南町


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