とある街の風景434
住所:兵庫県神戸市灘区城内通

前回取り上げたナンノ坂【NO.632】からすぐの場所に土木学会選奨土木遺産にもなっている「阪急電鉄神戸市内線高架橋」があったので、今回はそのことについてなど。

[阪急電鉄神戸市内線高架橋について]


ナンノ坂からもすぐの「阪急電鉄神戸市内線高架橋」1
写真1

「阪急電鉄神戸市内線高架橋」は、前回取り上げたナンノ坂【NO.632】の坂下からだと徒歩2分もかからないところにありました。(写真1)
写真1はナンノ坂【NO.632】の坂下そばから東方向をみたもので、奥に「阪急電鉄神戸市内線高架橋」が見えていましたね。
さらにこのときは、阪急電車の車両も通過といういいタイミング。

しかもよくみると、写真1ではちとわかりにくいですけど、手前の道路は坂道にもなっていました。(^^)

ナンノ坂からもすぐの「阪急電鉄神戸市内線高架橋」2
写真2

写真1ではすこし遠いので、近場からの様子です。(写真2)

そしてこの橋は土木学会選奨土木遺産にも選ばれているとのこと。

阪急電鉄のプレスリリースのHPにて、阪急電鉄神戸市内線高架橋が2020年に 「土木学会選奨土木遺産」に認定されたということが書かれてあり、橋の歴史やら特徴もわかりやすく書かれていたので、一部抜粋させていただくとですね、
『阪急神戸本線は、1920年7月16日に梅田-上筒井間で営業を開始、その16年後の1936年4月1日に高架線により神戸三宮への乗り入れを行いました。今回、認定された「神戸市内線高架橋」は、神戸三宮乗り入れ時に建造された鉄筋コンクリート造りの高架橋で、日本初の鉄筋コンクリート造りの高架橋である東京-万世橋間高架橋を設計したこと等で知られる建築家の阿部美樹志氏が手掛けたものです。
この高架橋のうち、3か所のアーチ橋部分(原田拱橋(きょうきょう)・灘駅前拱橋・灘拱橋)は、幹線道路との交差部において優美な景観とすべく採用されたものですが、道路と斜交しているため、ねじれて見えるのが特徴で、迫石(せりいし)を模した装飾を施すなど、細部に行き届いた配慮を施しています。その他のラーメン高架橋についても、高架下の利用に配慮しつつ、隅角(ぐうかく)部に円曲線を取り入れるなど、洗練された設計となっています。
また、スタイリッシュな中にクラシックなデザインを備えた同高架橋は、戦争や水害、阪神淡路大震災など幾多の試練を乗り越え、完成から80年以上にわたり、神戸の街の風景のひとつとして多くの人に親しまれています。』
とありました。

たしかに遠目からみるとアーチ下あたりがねじれて見えてましたね。

あとは建築家の阿部美樹志氏のことは、この説明で初めて知りましたが、彼が設計したという万世橋高架橋はブログではまだ載せてないですけど、写真はだいぶ前に現地で撮っているはずですよ。

ナンノ坂からもすぐの「阪急電鉄神戸市内線高架橋」3<
写真3

ちなみに、写真2のすぐそばには「西灘のランドマーク 原田拱橋(アーチ橋)」と書かれた、要は「阪急電鉄神戸市内線高架橋」についての案内板がありましたね。(写真3)
せっかくなので、こちらも抜粋させていただくとですね、
『開通以来上筒井が終点だった今の阪急神戸線の三宮乗り入れにともなって、昭和13年、優美なデザインのコンクリートアーチ橋が完成しました。橋の長さ(径間)は33m。支柱の必要のないコンクリートアーチ橋の利点を積極的に活かした構造美に加え、石造風の装飾を各所に施すなど、景観面に配慮した工夫がデザインに施され、希有な都市景観を生み出し、この地区のランドマーク的存在になりました。設計者の阿部美樹志 (1883~1965)は、日本最初の鉄筋コンクリート造高架橋である東京・万世橋駅間高架橋を設計したことで知られています。』
とありました。

この地区のランドマーク的存在な存在だったんですね。
たしかに支柱がないアーチ橋が車の通る道路の上にあるというのは、なかなか珍しいかもですね。

[阪急王子公園駅の駅舎]


ナンノ坂からもすぐの「阪急電鉄神戸市内線高架橋」4
写真4

最後は、写真3のすぐそばにあった阪急王子公園駅の駅舎の様子でも。(写真4)
左側の改札が昔のままというのが懐かしかったですね。

ということで、今回はこんな感じです。

地図:兵庫県神戸市灘区城内通


関連リンク:  
→  ナンノ坂【NO.632】/神戸市灘区王子町 - 東京坂道さんぽ
→  阪急電鉄神戸市内線高架橋が 「土木学会選奨土木遺産」に認定されました -阪急電鉄株式会社