NO. 584
坂名:旧御塔(おとう)坂、御塔坂
住所: 東京都調布市深大寺元町+三鷹市大沢

今回は、調布市と三鷹市の市境にある旧御塔坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、京王線・調布駅から北に2kmほどのところにある神代植物公園の南西側すぐの場所にある坂道です。
前回取り上げた御塔坂【NO.583】のすぐ東側にあります。

旧御塔坂【NO.584】1
写真1

坂下あたりの様子です。(写真1)
比較的緩やかで、写真1でいえば左にカーブしながら上る坂道でした。

ちなみにここには、坂名の由来が書かれているような坂の碑はありませんでしたが、江戸東京坂道事典に記載があり、一部抜粋させていただくとですね、
『御塔坂はむかしの深大寺の塔堂跡に通じていた坂の名で、土地の小名に絵堂、仁王塚などという名称が近年まで残っていたことからみても、往古の深大寺は広大な寺領に塔堂伽藍を誇った大寺であったことが思いやられる。』
とありました。

なおこれは、前回取り上げた御塔坂【NO.583】のと同じ内容ですね。
ただ、江戸東京坂道事典には加えて「もとの御塔坂はその途中から野川の北岸を東南に下っていたが、都道建設工事によってなくなった。」とも書かれているんですよ。

そこで、今昔マップで古地図も見てみると、掲載されている一番古い明治39年の地図にも今と同じ場所に記載があり、現在の御塔坂【NO.583】のほうは、昭和41年の地図から記載がありましたね。
なので、江戸東京坂道事典では「都道建設工事によってなくなった」とありますが、昔の坂道の痕跡はしっかりと残っていたというわけで、今回は「旧御塔坂」としてみました。

そういう意味では、坂の碑もないことですし、御塔坂【NO.583】=「新御塔坂」、今回の坂道を「御塔坂」と呼んでもいいのかもしれないですが、どうでしょうかね。

旧御塔坂【NO.584】2
写真2

中腹あたりから坂上方向を見てみました。(写真2)
このカーブ具合も昔のままのようですね。

旧御塔坂【NO.584】3
写真3

最後は、坂上あたりの様子です。(写真3)
写真3右側に、御塔坂【NO.583】がありました。

あとは写真3左側の幼稚園に向かう坂道も興味深い地形具合でしたね。

ということで、すこし前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。

地図
東京都調布市深大寺元町+三鷹市大沢

関連リンク:  
→   御塔坂【NO.583】/富士山も見える坂道/調布市深大寺元町+三鷹市大沢 - 東京坂道さんぽ
→    深大寺ホームページ【厄除元三大師 深大寺】東京都調布市