NO. 572
坂名:妙見坂
住所: 東京都大田区池上

今回は、大田区の妙見坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、池上本門寺の境内にある坂道です。
最寄駅は、東急池上線・池上駅ですね。
だいぶ前に取り上げた朗師坂【NO.93】からなら、南東に徒歩2分ほどのところにあります。

妙見坂【NO.572】1
写真1

まずは坂下あたりの様子です。(写真1)
階段坂でしたね。
しかもかなりの急勾配でした。

ちなみにここには、写真1でも見えているとおり、坂名の由来が書かれた坂の碑がありました。
いつものように抜粋させていただくとですね、
『『大日本名所図会』には「妙見堂、妙見坂の上にあり、妙見大菩薩を安置す。寛文四年甲辰七月紀伊頼宣卿の造立せし所なり。即ち照栄院の鎮守とす」とあり、坂名はこれに因む。また照栄院には元禄期に南谷壇林が開設された。本門寺に寄進された妙見菩薩立像は、のちに壇林の守護鎮守として、坂上のお堂に移されたと伝えられる。』
とありました。

照栄院の妙見堂由来ということみたいですね。
妙見堂は坂上にいまもあるので、そのことについてはのちほど。

妙見坂【NO.572】2
写真2

中腹あたりから坂下方向を見てみました。(写真2)
この時点で建物3階分くらいの高低差はありそうでした。

坂下あたりには由来の説明でもでていた照栄院の本堂も見えていました。
照栄院は文保2年(1318)に創建といわれているそうなので、かなり歴史のあるお寺のようですね。

妙見坂【NO.572】3
写真3

一気に坂上あたりまできて、坂下方向を見てみました。(写真3)
ものすごい高低差の階段でしたね。

いまは整備されて新しく見えますけど、この階段も妙見堂との関係を考えればかなり古くからあるのかもしれないですね。

妙見坂【NO.572】4
写真4

階段上からの眺めです。(写真4)
このあたりは階段の急勾配具合からもわかるとおり、崖地で眺望はいいはずですが、訪れたときは、まわりの樹木が生い茂り、予想していたよりはまわりの景色はみえませんでしたね。

また階段は南西方向に下る形なので、写真4右側には富士山も見えるはずですが、同じく樹木が生い茂り、みえませんでしたね。

妙見坂【NO.572】5
写真5

最後は写真4背後にあった坂名の由来ともなった妙見堂です。(写真5)

由来の説明にもあったとおり、妙見堂には妙見菩薩立像がまつってあるとのこと。
妙見菩薩立像は、頼宣(徳川家康の子)の夫人の瑤林院(加藤清正(1562年から1611年)の娘)が本門寺に寄進したもので、南谷壇林(僧侶の学校)が開設された際に、守護の尊像として照栄院に移管されたものだそうです。

ということで、今回はこんな感じです。

地図
東京都大田区池上

関連リンク:  
→    朗師坂【NO.93】/大田区池上 - 東京坂道さんぽ
→    大田区ホームページ:妙見坂
→    妙見堂のいわれ|妙見堂|日蓮宗 池上院家 照栄院