NO. 555
坂名:胸突坂、水神坂
住所:東京都文京区目白台
今回は、文京区の胸突坂について取り上げてみたいと思います。
場所はホテル椿山荘と肥後細川庭園の間にあります。
前に取り上げた薬罐坂【NO.553】からなら南へ徒歩8分ほどのところです。
最寄駅は東京さくらトラム(都電荒川線)・早稲田駅です。

写真1
まずは坂下あたりの様子など。(写真1)
写真1背後に神田川があるという立地具合でした。
風情のある階段坂で、時期がよかったので緑のトンネル感もありました。
この感じはいいですね。
ちなみにここには坂名の由来が書かれた案内板が写真1背後にあったので、いつものように抜粋させていただくとですね、
『目白通りから蕉雨園(もと田中光顕旧邸)と永青文庫(旧細川下屋敷跡)の間を神田川の駒塚橋に下る急な坂である。坂下の西には水神社(神田上水の守護神)があるので、別名「水神坂」ともいわれる。東は関口芭蕉庵である。 坂がけわしく、自分の胸を突くようにしなければ上れないことから、急な坂には江戸の人がよくつけた名前である。ぬかるんだ雨の日や凍りついた冬の日に上り下りした往時の人々の苦労がしのばれる。』
とありました。
関口芭蕉庵は写真1の階段下右側に入口がありましたね。
江戸時代の俳人・松尾芭蕉が、1677年から3年間暮らした場所として知られていますね。
ここにはどうやら神田上水の改修工事(治水)に携わったときに住んでいたようです。
神田上水の改修工事を指揮したのは、治水技術に長じていた伊勢国津藩の藤堂家だそうで、芭蕉は俳人になる前は藤堂藩(津藩)に仕えていたという話もあるので、そういう関係かもしれないですね。
1677年から3年間ということは、芭蕉は33歳くらいですか。

写真2
中腹あたりから坂上方向を見てみたものです。(写真2)
絵になりますね。
そういえば、タレントのタモリさんによる坂道本「タモリのTOKYO坂道美学入門」でもこの坂道はおすすめの坂道として取り上げられていて、偶然にも写真2とほぼ同じアングルの写真(タモリさん自身による撮影)を掲載されていましたよ。

写真3
坂上からの眺めです。
眺めとは書きましたけど、ここは樹木の多さもあって眺望よりは坂道の雰囲気や歴史を楽しむ方があっているのかもしれないですね。

画像1
最後は歌川広重による「名所江戸百景 せき口上水端はせを庵椿やま」です。(画像1)
神田川の景色を描いたものだそうで、絵の中央右側にある家らしきものが芭蕉庵(かつての竜隠庵)らしいので、ちょうど今回の坂道の坂下あたりの風景とも言えそうですね。
ということで、けっこう前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。
地図:東京都文京区目白台
関連リンク:
→ 新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門 [ タモリ ] by 楽天ブックス
坂名:胸突坂、水神坂
住所:東京都文京区目白台
今回は、文京区の胸突坂について取り上げてみたいと思います。
場所はホテル椿山荘と肥後細川庭園の間にあります。
前に取り上げた薬罐坂【NO.553】からなら南へ徒歩8分ほどのところです。
最寄駅は東京さくらトラム(都電荒川線)・早稲田駅です。

写真1
まずは坂下あたりの様子など。(写真1)
写真1背後に神田川があるという立地具合でした。
風情のある階段坂で、時期がよかったので緑のトンネル感もありました。
この感じはいいですね。
ちなみにここには坂名の由来が書かれた案内板が写真1背後にあったので、いつものように抜粋させていただくとですね、
『目白通りから蕉雨園(もと田中光顕旧邸)と永青文庫(旧細川下屋敷跡)の間を神田川の駒塚橋に下る急な坂である。坂下の西には水神社(神田上水の守護神)があるので、別名「水神坂」ともいわれる。東は関口芭蕉庵である。 坂がけわしく、自分の胸を突くようにしなければ上れないことから、急な坂には江戸の人がよくつけた名前である。ぬかるんだ雨の日や凍りついた冬の日に上り下りした往時の人々の苦労がしのばれる。』
とありました。
関口芭蕉庵は写真1の階段下右側に入口がありましたね。
江戸時代の俳人・松尾芭蕉が、1677年から3年間暮らした場所として知られていますね。
ここにはどうやら神田上水の改修工事(治水)に携わったときに住んでいたようです。
神田上水の改修工事を指揮したのは、治水技術に長じていた伊勢国津藩の藤堂家だそうで、芭蕉は俳人になる前は藤堂藩(津藩)に仕えていたという話もあるので、そういう関係かもしれないですね。
1677年から3年間ということは、芭蕉は33歳くらいですか。

写真2
中腹あたりから坂上方向を見てみたものです。(写真2)
絵になりますね。
そういえば、タレントのタモリさんによる坂道本「タモリのTOKYO坂道美学入門」でもこの坂道はおすすめの坂道として取り上げられていて、偶然にも写真2とほぼ同じアングルの写真(タモリさん自身による撮影)を掲載されていましたよ。

写真3
坂上からの眺めです。
眺めとは書きましたけど、ここは樹木の多さもあって眺望よりは坂道の雰囲気や歴史を楽しむ方があっているのかもしれないですね。

画像1
最後は歌川広重による「名所江戸百景 せき口上水端はせを庵椿やま」です。(画像1)
神田川の景色を描いたものだそうで、絵の中央右側にある家らしきものが芭蕉庵(かつての竜隠庵)らしいので、ちょうど今回の坂道の坂下あたりの風景とも言えそうですね。
ということで、けっこう前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。
地図:東京都文京区目白台
関連リンク:
→ 新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門 [ タモリ ] by 楽天ブックス