NO. 506
坂名:ジャイアンツ坂、よみうりV坂、ランド坂、よみうりV通り
住所:東京都稲城市矢野口

今回は、稲城市のジャイアンツ坂について取り上げてみたいと思います。
場所は京王相模原線・京王よみうりランド駅のすぐ南側にある坂道です。

なお今日(26日)はプロ野球誕生の日(ジャイアンツの日)ということのようですね。
そんなわけで、ちょうどよいタイミングでもあるかなと思いまして。

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】1
写真1

まずは坂下あたりの様子など。(写真1)
このすぐそばに京王相模原線・京王よみうりランド駅があるという立地具合で、ここからかなり長い坂道が山頂のよみうりランドまで続いていました。
なので、まさに山道という雰囲気でしたね。

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】2
写真2

すこし上ると、歩道部分には読売ジャイアンツの歴代の名選手の手形が地面に埋め込まれていました。(写真2)
なかなか珍しい道とも言えますね。

ジイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】3
写真3

たくさんあったので一枚だけぱちりと。(写真3)
斎藤雅樹さんの手形ですね。
こんな感じで、坂下から坂道の中腹あたりまで等間隔で手形が埋め込まれていたというわけです。

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】4
写真4

中腹あたりの様子です。(写真4)
このあたりからいい具合のカーブ道になっていました。

ちなみにここには坂名の由来が書かれているような案内板はありませんでした。
ただ写真3でも写っているとおり、この道の正式名称は「よみうりV通り」ですが、通称で「ジャイアンツ坂」や「よみうりV坂」、そして「ランド坂」と地域では呼ばれているようでした。
坂上には読売ジャイアンツ球場があったり、よみうりランドがあったりと、場所由来の坂名ということになりそうですかね。

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】5
写真5

写真3の位置から、坂下方向を見てみたものです。(写真5)
かなりの高低差でした。
まさに峠の坂道という感じでしたね。

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】6
写真6

さらに上っていくと、カーブ坂の向こうに電波塔のようなつくりのものが見えていて、なかなか印象的な坂道風景でした。(写真6)

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】7
写真7

写真6とだいたい同じ位置から坂下方向をみると、今度は東京市部の街並みがカーブの向こうに見えていました。
いやはやいいですね。(写真7)

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】8
写真8

ぼんやりと眺望を楽しんでいたら、さっそうと自転車で坂道を下っていくひとたちと遭遇。(写真8)
思わず、望遠レンズでぱちりと。
どうやらこの坂道は自転車やバイク好きの人たちの間では有名な坂道のようですね。

それにしてもいい景色ですね。

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】9
写真9

坂上あたりまでやってきて、坂下方向を見てみました。(写真9)
山頂感満載でしたね。

ちなみに地図でみると、このあたりにはかつて小沢城があったようです。
川崎市のHPには小沢城のことも触れられていて、一部抜粋させていただくとですね、
『『新編武蔵風土記稿』の伝えるところによると、鎌倉時代初頭の小沢城は、小沢小太郎の居城であったようです。小沢小太郎は源頼朝の重臣として活躍した稲毛三郎重成の子で、この地域の支配にあたっていたものと考えられます。丘陵地形が天然の要害を形づくっているこの地は、鎌倉道が通る交通の要衝で、多摩川の広い低地や河原をひかえていたため、鎌倉時代から戦国時代にかけてたびたび合戦の舞台になりました。なかでも、鎌倉時代末の元弘3年(1333)、鎌倉討幕のために挙兵した新田義貞の軍勢が、激戦の末、幕府軍を打ち破って鎌倉侵攻の突破口を開いた分倍河原合戦は有名です。(略)現在、小沢城跡は緑地公園として保存されており、その中には空堀や物見櫓、土塁などと思われる城の遺構が残っています。これらの遺構は室町時代に築かれたものであろうと考えられます。』
とありました。

なるほど。

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】10
写真10

写真9右側はさらに坂道になっていて、坂上あたりには「読売巨人軍 室内練習場」がありました。(写真10)

ジャイアンツ坂(よみうりV通り)【NO.506】11
写真11

最後は坂上の道路と写真6でも写っていた電波塔のようなつくりのなにかですね。(写真11)

調べてみると、どうやらこれは、今の読売ジャイアンツ球場があるあたりにかつて(1963年から1972年の間)に、グラススキーが楽しめる人工スキー場や人工シャンツェ(ジャンプ台)のある読売スキーセンターがあり、そのジャンプ台のスタート地点に登るための階段の塔だったようですね。
これはびっくりでしたね。
(当時の読売スキーセンターの写真も三井住友トラスト不動産のHPにありましたよ。記事最後にリンクしておきます。)

あとプチ情報として、この人工スキー場は加山雄三さん主演の「アルプスの若大将」にも出てきているらしいですよ。

僕は建築学生時代、この山のすぐそばの川崎側の街に住んでいたことがあって、何度かこのあたり(この道かどうかは忘れましたけど塔は見えていたので)を通ったときも不思議な建物だなあと思っていたので、今回謎が解けてすっきりでしたね。

ということで、すこし前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。

地図:東京都稲城市矢野口


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