NO. 501
坂名:日東坂、日糖坂
住所:東京都港区白金台

今回は港区の日東坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、「国立科学博物館附属 自然教育園」のすぐ北側にあり、以前取り上げた明治坂【NO.324】からなら南西に徒歩4分、最近取り上げた伊達坂かもしれない無名坂(記事名:伊達坂かも?)からなら徒歩3分ほどのところにあります。
最寄り駅は、東京メトロ南北線および都営三田線・白金台駅ですかね。

日東坂【NO.501】1
写真1

まずは坂上あたりの様子など。(写真1)
坂下あたりの様子までうかがえる真っ直ぐな坂道で、このあたりは白金の住宅街ではあるのですが、マンションばかりが両側にありましたね。

ちなみにここには写真1でも見えているとおり、坂名の由来が書かれている坂の碑がありましたので、そのまま抜粋させていただくとですね、
『日糖坂ともいい、日東紡あるいは日本製糖の用地があったからと伝える。大正初年に開かれた坂と推定される。 』
とありました。

昔は工場エリアだったということですかね。
すこし気になったので都市計画の用途地域図を確認してみると、坂下北側は、準工業地域なので、そういう意味でも坂名とともに地歴にも痕跡が残っているのかもしれないですね。

日東坂【NO.501】2
写真2

坂上すぐの場所には松岡美術館がありました。(写真2)
松岡清次郎氏の旧自邸敷地に計画した美術館だそうで、入江三宅設計事務所が設計を担当し、施工は清水建設という、ある意味かなり気合の入った建物みたいですね。

日東坂【NO.501】3
写真3

一気に坂下あたりまできて、坂上方向を見てみました。(写真3)
ここからだと高低差具合もわかりやすいですね。

日東坂【NO.501】4
写真4

ここからはおまけ的な話なのですが、写真4は写真3の場所から更に坂下方向(西側)へ40mほど歩いたところにあった「日東坂下遊び場」という公園です。(写真4)
実はこのあたり、ブラタモリの白金の回でも取り上げられていたんですよね。
かつてこの公園の上あたりを通って、写真4の奥にある「国立科学博物館附属 自然教育園」の真上を首都高速2号目黒線が通る計画があったようです。
ただ自然教育園は、国の天然記念物で、管轄の文部省が猛反対したことで、自然教育園を避けて通る今のような形になったという歴史があったようですね。
なのでこの公園も首都高速を通すために用地買収された土地の名残りともいえる、地霊が残る場所とも言えるのかもしれないですね。

日東坂【NO.501】5
写真5

写真4の場所からさらに坂下方向(西側)に行くと、トンネルがあるのですが、この上を現在の首都高速2号目黒線が通る形になっていました。(写真5)
たしかブラタモリでは、写真5中央左側のどんつきをタモリさんたちが歩いていた記憶もありますね。
なぜそこを歩いたのかは忘れてしまいましたが。

日東坂【NO.501】6
写真6

あとは写真5の右側を見るとなかなか興味深い坂道もありましたね。(写真6)
これは最近取り上げた伊達坂【NO.499】の記事を書くため調べているときに偶然知ったんですけど、この坂道沿いには一部の方々にとっては聖地のような場所があるようですね。
これ以上のことはとりあげませんけど。

ということで、けっこう前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。

地図
東京都港区白金台

関連リンク:  
→   三光坂【NO.322】、蜀江坂【NO.323】、明治坂【NO.324】 /港区白金 /ブラタモリにも登場した坂道 - 東京坂道さんぽ
→   伊達坂かも?  /渋谷区恵比寿 - 東京坂道さんぽ
→   港区ホームページ/日東坂
→   附属自然教育園 Institute for Nature Study