明日は中秋の名月ですね。
そういえば、九段坂は観月の名所としてかつては知られていたということで、だいぶ前に坂道からの月の様子を観察してみたことがあったんですよ。

九段坂【NO.376】その3-1+
写真1

九段坂【NO.376】の中腹あたりからの坂下方向の眺めですね。 (写真1)

現地にある坂名の由来がかかれた坂の碑に「坂上は観月の名所としても名高く、一月、七月二六日、夜待ちといって月の出を待つ風習があったといいます。 」とも書かれているとおり、ここはかつて観月の名所としても有名だったようです。

そんなことをふと、3年前の中秋の名月の日の夕方に思いつき、ふらりと九段坂に行ってみたというわけなのですよ。(^^)

写真1ではなんとか月が坂道から見えていましたね。
位置的には坂道の右側にある常燈明台の右斜め上に見えていますよね。
撮った時間は19時台だったと思うので、もうすこし時間がすぎれば上のほうにきていたかもしれないですね。

九段坂【NO.376】その3-2+
写真2

九段坂公園あたりからの様子です。 (写真2)
像の左側に見えていました。
この時間でこのあたりからだと昔もこんな見え具合だったんでしょうかね。

九段坂【NO.376】その3-3+
写真3

もうすこし坂上のほうに行くと、だいぶ見え具合もよくなりました。 (写真3)
ただこれより坂上に行くと、ビルもありこの時間帯は見えませんでしたね。

ちなみに坂の碑には「一月、七月二六日、夜待ちといって月の出を待つ風習があったといいます。』とありますが、「夜待ち」とは旧暦の1月と7月の26日に月の出を待って拝む行事で、「二十六夜待ち」として知られていますね。江戸時代、月の出を拝むことのできる海岸や高台には人々が集まり、屋台などもでて、お祭りのような賑わいだったそうです。
コトバンクにも「二十六夜待ち」についての説明があり、「江戸時代、陰暦正月・7月の26日の夜、月の出るのを待って拝むこと。月光の中に弥陀・観音・勢至の三尊が現れると言い伝えられ、特に江戸高輪から品川あたりにかけて盛んに行われた。 」とありましたね。
(なお旧暦の7月26日は、2023年の今年でいえば9月10日となり、まあ月見らしい季節になりますよね。今年は月見どころではない暑さでしたけど・・。)

なので、江戸時代の「二十六夜待ち」ほどの盛り上がりはないのかもしれないですけど、今の中秋の名月はその後継みたいなものなのかなと、ふと思ってみたり。

ということで、けっこう前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。

地図:千代田区九段北


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