NO. 463
坂名:地獄坂
住所:兵庫県神戸市灘区上野通+ 城の下通+赤坂通+天城通
今回は、神戸市の地獄坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、王子公園から北西に兵庫県立神戸高等学校まで上っている坂道です。
最寄り駅は、阪急神戸線・王子駅です。
写真1
まずは坂下あたりの様子など。 (写真1)
この背後が前回取り上げたうこん坂【NO.462】という立地具合ですね。
ここは長い坂道なのですが、ほぼまっすぐなため、ここからでもなんとなく坂上あたりが見えていました。
写真2
せっかくなので、カメラの望遠レンズでも撮ってみました。 (写真2)
肉眼で感じた感覚と近い見え方していましたね。
高低差もすごいですが、とにかくまっすぐでした。
写真3
だいぶ上ってきて、中腹あたりをすこし超えると、神戸高校前と書かれた看板があるとおり、神戸高校前あたりまでやってきました。 (写真3)
坂道はまだ続いていましたね。
写真4
写真3とだいたい同じ位置より坂下方向を見てみました。 (写真4)
遠くには神戸の海もはっきり見えるようになってきましたね。
この眺望はまわりが低層の住宅街というのも幸いしているかもですね。
写真5
すこし上ると、交差点前から神戸高校の敷地内へと上るいい感じの階段もありましたね。 (写真5)
写真6
坂道は続きます。 (写真6)
ここまでくると六甲山の頂上あたりも近く見えますね。
いちおうこの部分の傾斜も測ってみたところ、勾配は13.1%でした。
けっこうな傾斜具合ですね。
写真7
さらに上ると、やっと今回の坂道のゴール地点とも言える神戸高校の正門と校舎がありました。 (写真7)
そういえばこの校舎、見た感じからもわかると思いますが、名建築レベルの校舎のようですね。
現地には案内板もありましたので、いつものように抜粋させていただくとですね、
『上野が丘のロンドン塔 この本館は神戸一中が1938年(昭和13)に生田川のほとりから移転してきたとき、南欧風古城のイメージで建てられました。英国パブリックスクールに範をとった教育理念を具現化したものとされています。その後2002年(平成14)に正面玄関を中心とする約4分の1を修復の上 保存し、東の部分は保存部分につながるイメージで新しく立て直されました。保存部分はモダンゴシック様式で、3連アーチのポルチコ(出入口部分)やバルコニー、パラペット、ロンドン塔と称される塔屋、屋上手すりの銃眼などが特徴の城郭風校舎です。 』
とありました。
写真8
写真7と同じ位置より、今度は坂下方向を眺めてみました。 (写真8)
あいかわらずのまっすぐさで、遠くには海もよく見えますね。
ちなみに、ここには坂名の由来が書かれているような坂の碑はありませんでしたが、灘区役所発行の広報誌「なだだな」に、『市バス2系統のバス道から神戸高校正門までの急坂は、学生たちに地獄坂と呼ばれている。神戸高校OB村上春樹氏のエッセイ『辺境・近境』にも登場。 』と書かれてありました。
たしかにこの坂道は歩くとなったらかなりしんどいですよね。
でもたまになら楽しすぎる坂道ですね。(^^)
あとは、「神戸高校OB村上春樹氏のエッセイ『辺境・近境』にも登場。」とあったので、本棚にあった氏の本を見返してみると、たしかにありましたよ。
こちらもいつものように、エッセイ『辺境・近境』の関連する部分の一部を引用させていただくとですね、
『急な坂道を上って、昔通った高校まで歩いてみる。いつもは満員バスに乗って通っていた道を、ゆっくりと自分の足で歩く。山の斜面を平らにしてつくられた広いグラウンドでは、女子生徒が体育の授業でハンドボールをやっている。あたりはいやにしんと静まり返っていて、彼女たちの発するときおりのかけ声のほかには、物音はほとんど聞こえない。あまりにも静かなので、何かの加減で間違えた空間のレベルに入り込んでしまったみたいな気がするほどだ。どうしてこんなにも静かなのだろう?
遥か眼下に鈍色に光る神戸港を見おろしながら、遠い昔のこだまが聞こえないものかと、耳をじっと澄ませてみる。でも何も僕の耳には届かない。ポール・サイモンの古い歌の歌詞を借りれば、そこにはただ沈黙の響きが聞こえるだけだ。まあ、しかたない。なにしろすべては三十年以上も前の話なのだから。』
とありました。
三十年以上も前ということから、ちょうど今の僕の年齢くらいのときに書かれた一文みたいですね。
この景色を見ながら読み直すと、また前に読んだときとは違った感覚が湧いてきましたよ。(^^)
あとは、文学以外でぱっと思いつく方といえば、ソニー創業者の井深大氏も神戸高校を卒業されてますよね。
この景色が、ソニーにどんな影響を与えたのか、なんて意味不明な妄想してしまいましたね。(^^)
写真9
最後は、写真8の位置から、望遠レンズで坂道からの眺望を撮ってみたものです。 (写真9)
たしかに神戸港の様子もよく見えますね。
こんな景気を毎日見られる(た)なんてうらましいです。(^^)
ということで、今回はこんな感じです。
地図 :兵庫県神戸市灘区上野通+ 城の下通+赤坂通+天城通
関連リンク:
坂名:地獄坂
住所:兵庫県神戸市灘区上野通+ 城の下通+赤坂通+天城通
今回は、神戸市の地獄坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、王子公園から北西に兵庫県立神戸高等学校まで上っている坂道です。
最寄り駅は、阪急神戸線・王子駅です。
写真1
まずは坂下あたりの様子など。 (写真1)
この背後が前回取り上げたうこん坂【NO.462】という立地具合ですね。
ここは長い坂道なのですが、ほぼまっすぐなため、ここからでもなんとなく坂上あたりが見えていました。
写真2
せっかくなので、カメラの望遠レンズでも撮ってみました。 (写真2)
肉眼で感じた感覚と近い見え方していましたね。
高低差もすごいですが、とにかくまっすぐでした。
写真3
だいぶ上ってきて、中腹あたりをすこし超えると、神戸高校前と書かれた看板があるとおり、神戸高校前あたりまでやってきました。 (写真3)
坂道はまだ続いていましたね。
写真4
写真3とだいたい同じ位置より坂下方向を見てみました。 (写真4)
遠くには神戸の海もはっきり見えるようになってきましたね。
この眺望はまわりが低層の住宅街というのも幸いしているかもですね。
写真5
すこし上ると、交差点前から神戸高校の敷地内へと上るいい感じの階段もありましたね。 (写真5)
写真6
坂道は続きます。 (写真6)
ここまでくると六甲山の頂上あたりも近く見えますね。
いちおうこの部分の傾斜も測ってみたところ、勾配は13.1%でした。
けっこうな傾斜具合ですね。
写真7
さらに上ると、やっと今回の坂道のゴール地点とも言える神戸高校の正門と校舎がありました。 (写真7)
そういえばこの校舎、見た感じからもわかると思いますが、名建築レベルの校舎のようですね。
現地には案内板もありましたので、いつものように抜粋させていただくとですね、
『上野が丘のロンドン塔 この本館は神戸一中が1938年(昭和13)に生田川のほとりから移転してきたとき、南欧風古城のイメージで建てられました。英国パブリックスクールに範をとった教育理念を具現化したものとされています。その後2002年(平成14)に正面玄関を中心とする約4分の1を修復の上 保存し、東の部分は保存部分につながるイメージで新しく立て直されました。保存部分はモダンゴシック様式で、3連アーチのポルチコ(出入口部分)やバルコニー、パラペット、ロンドン塔と称される塔屋、屋上手すりの銃眼などが特徴の城郭風校舎です。 』
とありました。
写真8
写真7と同じ位置より、今度は坂下方向を眺めてみました。 (写真8)
あいかわらずのまっすぐさで、遠くには海もよく見えますね。
ちなみに、ここには坂名の由来が書かれているような坂の碑はありませんでしたが、灘区役所発行の広報誌「なだだな」に、『市バス2系統のバス道から神戸高校正門までの急坂は、学生たちに地獄坂と呼ばれている。神戸高校OB村上春樹氏のエッセイ『辺境・近境』にも登場。 』と書かれてありました。
たしかにこの坂道は歩くとなったらかなりしんどいですよね。
でもたまになら楽しすぎる坂道ですね。(^^)
あとは、「神戸高校OB村上春樹氏のエッセイ『辺境・近境』にも登場。」とあったので、本棚にあった氏の本を見返してみると、たしかにありましたよ。
こちらもいつものように、エッセイ『辺境・近境』の関連する部分の一部を引用させていただくとですね、
『急な坂道を上って、昔通った高校まで歩いてみる。いつもは満員バスに乗って通っていた道を、ゆっくりと自分の足で歩く。山の斜面を平らにしてつくられた広いグラウンドでは、女子生徒が体育の授業でハンドボールをやっている。あたりはいやにしんと静まり返っていて、彼女たちの発するときおりのかけ声のほかには、物音はほとんど聞こえない。あまりにも静かなので、何かの加減で間違えた空間のレベルに入り込んでしまったみたいな気がするほどだ。どうしてこんなにも静かなのだろう?
遥か眼下に鈍色に光る神戸港を見おろしながら、遠い昔のこだまが聞こえないものかと、耳をじっと澄ませてみる。でも何も僕の耳には届かない。ポール・サイモンの古い歌の歌詞を借りれば、そこにはただ沈黙の響きが聞こえるだけだ。まあ、しかたない。なにしろすべては三十年以上も前の話なのだから。』
とありました。
三十年以上も前ということから、ちょうど今の僕の年齢くらいのときに書かれた一文みたいですね。
この景色を見ながら読み直すと、また前に読んだときとは違った感覚が湧いてきましたよ。(^^)
あとは、文学以外でぱっと思いつく方といえば、ソニー創業者の井深大氏も神戸高校を卒業されてますよね。
この景色が、ソニーにどんな影響を与えたのか、なんて意味不明な妄想してしまいましたね。(^^)
写真9
最後は、写真8の位置から、望遠レンズで坂道からの眺望を撮ってみたものです。 (写真9)
たしかに神戸港の様子もよく見えますね。
こんな景気を毎日見られる(た)なんてうらましいです。(^^)
ということで、今回はこんな感じです。
地図 :兵庫県神戸市灘区上野通+ 城の下通+赤坂通+天城通
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