住所:兵庫県神戸市灘区岩屋中町

神戸市の敏馬(みぬめ)神社に訪れてみると、歴史ある神社の参道に気になる古い階段がありました。

敏馬神社の階段1
写真1

敏馬神社は前回取り上げただるま坂【NO.454】からなら西へ徒歩1分もかからない場所にあります。
最寄り駅でいえば、阪神電車・岩屋駅です。

写真1は参道の階段で、背後には国道2号線があるという立地具合でした。
しかもこの高低差や高台具合は大昔からこのような形だったみたいですね。

そういう意味では、この階段を敏馬神社の男坂と呼んでもいいかもしれないですね。

そして、あとでも触れますけど、すでに近所のだるま坂【NO.454】でも取り上げたとおり、今昔マップで一番古い明治43年の地図をみると、この背後は海だったようですね。

敏馬神社の階段2
写真2

階段を上り、階段下方向を見てみました。
樹木で視界は制限されていますけど、奥の鳥居の向こうは、今は国道2号(と埋立地)ですけど、昔は海があって、このあたりは敏馬浜と呼ばれる海水浴場やらボートハウス、お茶屋に料亭などがあり、大いに賑わっていたようですね。

敏馬神社の階段3
写真3

写真2の背後の本殿です。

ちなみにこの神社は、神功皇后摂政元年(201)の創建で、神戸市でも最も古い神社のひとつとのこと。

また神社の公式HPには『社殿は、かつて「敏馬の崎」と呼ばれた高台にあり、東側は大和時代頃より「敏馬の泊」という神戸最初の港で、遣隋唐使も立ち寄ったという。『万葉集』には「敏馬」を詠んだ和歌が九首。境内には柿本人麿・田辺福麿の歌碑があり、万葉ゆかりの神社としても有名である。 』とありました。

そういえば、境内には柿本人麿・田辺福麿の木製の歌碑や石碑がありましたね。

敏馬神社の階段4
写真4

神社関連の絵図や古写真を紹介しているコーナーも境内にありました。
左下の古い絵図をみると今の神社の配置とそれほど変わっていないように見えますね。

敏馬神社の階段5
写真5

古写真ですね。
かつての敏馬浜の様子を写した写真もありましたね。

こういうコーナーがあると楽しいですね。

とにかく、ご利益だったり(これは調べてから訪れたほうがよいかもです)、万葉ゆかりの神社だったりと神社の話だけでもいろいろあるなかで、地形に関係ありそうなところを多めに今回は取り上げてみました。
あとは地霊(ゲニウス・ロキ)という視点で見るならば、もうすこし深くほりさげないといけないかもしれないですし、そういう話ができる最適な場所なのかもしれないですけど、話が大きくなりそうなので、それはまた別の機会なり、第2弾の話としてどこかでまとめられればなと思っていたりします。

ということで、今回はこんな感じです。

地図
兵庫県神戸市灘区岩屋中町

関連リンク:  
→ 敏馬神社|兵庫県神社庁
→ だるま坂【NO.454】/神戸市灘区岩屋中町 - 東京坂道さんぽ
→ 万葉集とは 国土交通省近畿地方整備局