今回は杉並区の広坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、前に取り上げたすみれ坂【NO.437】から西へ徒歩1分もかからない場所にあり、最寄り駅でいえば、西武新宿線・上井草駅が近いです。

広坂【NO.438】1+
写真1

まずは坂の中腹から坂上あたりを見てみたものです。 (写真1)
このあたりは緩い坂道でした。

今昔マップで古地図を見てみると、最新の地図から次に古い2001年の地図にも記載がないので、2002年以降にできたかなり新しい坂道のようですね。
これはどうも、杉並区役所が公開している道路関係の地図をみるとここは私道のようで、このあたりがかつて「井荻村」と呼ばれていた頃に、村長の内田秀五郎がおこなった昭和10年から10年がかりの区画整理事業で作られた道路とはすこし意味合いが違うみたいでしたね。

なお区画整理事業の詳しいことは、前にとりあげた四宮坂【NO.434】(最後にリンクあります)で取る上げていますので、そちらのほうを読んでもらえればと思います。

広坂【NO.438】2+
写真2

坂の中腹から今度は坂下あたりを見てみました。 (写真1)
このあたりから傾斜がきつくなっていましたね。

ちなみにここには坂名の由来が書かれているような坂の碑はなかったのですが、上井草商店街振興組合による「かみいぐさ碁盤坂MAP」に記載があり、幅の広い坂だから広坂と名付けられたとありました。
なお坂名をつけられたのは2011年頃のことのようで、これは2011年に上井草地区にある坂道の名前を公募し、そのあと坂道の名前が決まってから地図(かみいぐさ碁盤坂MAP)を発行したという経緯があるみたいですね。(このあたりの坂道はすべてこの経緯ですが、ふれないのも変なので四宮坂【NO.434】で載せた文をそのまま抜粋しました。)

道幅的には車2台がなんとか通れそうな幅で、これくらいの道幅ならどこでもありそうですけど、ここが私道ということを考えればこの道幅はたしかに広めなのかもなあと、好意的に捉えてみたり。
とにかくそこまでして坂名をつけたいのかなあと、いい意味で感心していしまいましたが、このことは非常に大事だと思いますね。

ということで、けっこう前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。

地図
杉並区上井草

関連リンク:
→ すみれ坂【NO.437】/杉並区上井草 - 東京坂道さんぽ
→ 四宮坂【NO.434】/杉並区上井草 - 東京坂道さんぽ
→ 上井草商店街へようこそ! / 上井草商店街振興組合