今回は、目黒区の寺郷の坂について取り上げてみたいと思います。
場所は、目黒区立中根小学校のすぐそばにあり、最寄り駅でいえば、東急東横線・都立大学駅から南へ徒歩7分ほどのところにあります。

寺郷の坂(NO.413)1+
写真1

まずは坂下あたりの様子など。 (写真1)
落ち着いた住宅街にある坂道でした。
傾斜は比較的緩やかでしたね。

寺郷の坂(NO.413)2+
写真2

坂道の中腹から坂下方向を見てみたものです。 (写真2)
こうしてみると、坂下あたりとけっこう高低差あるみたいでしたね。

あとは、写真2でも見えていますけど、ここには坂名の由来が書かれている坂の碑があったので、そのまま抜粋させていただくとですね、
『この坂上には立源寺があり、かつてこの周辺を「寺郷」といった。また、この坂は江戸時代、九品仏へ向う道で、この辺りに水茶屋があったため「衾の茶屋坂」とも呼ばれていた。』
とありました。

立源寺はこの道沿いを坂上方向に徒歩3分ほどのところに今もありますね。
寛永元年(1624)に碑文谷法華寺住僧、遠聲院日運の開基、元禄11年(1698)頃に当地に移ったとあるので、かなり古いお寺のようですね。

なのでこの道は今昔マップの一番古い地図にも、立源寺とともに記載があり、説明にも「この坂は江戸時代、九品仏へ向う道で」とあるので、かなり昔からあった坂道かもしれないですね。

寺郷の坂(NO.413)3+
写真3

写真2の左側には、立派な「衾村名主 岡田家長屋門」という門やら大木が残されていました。 (写真3)
この横には案内看板もあったので、そのまま抜粋するとですね、
『昔、このあたりは「岡田の森」と呼ばれ、森のすそを流れる呑川には水車もあったという。岡田家は代々名主をつとめた旧家で、風格のある母屋や長屋門は江戸時代につくられた。 』
とありました。
この門は江戸時代につくられたものだったんですね。
そういう意味では、この「寺郷の坂」、江戸時代からの坂道ということで決定ですね。
あとは、「森のすそを流れる呑川」とあるので、このあたりは湧水があったことから、昔は水茶屋もでていて、そんなことから別名で「茶屋坂」とも呼ばれるような坂道風景も広がっていたんでしょうね。

寺郷の坂(NO.413)4+
写真4

最後は坂上あたりの様子など。 (写真4)
左側は私有地なのか中根公園の一部なのかはわかりかねますが、大きな樹々が坂道までせりだしていましたね。
これだけの大木だと、かなり昔からあったんでしょうね。

ということで、けっこう前の写真での紹介となりましたが、今回はこんな感じです。

地図
目黒区緑が丘

関連リンク:
→ 目黒の坂 寺郷の坂:目黒区公式ホームページ
→ 長昌山 立源寺 | 縁起