今回はJR高円寺駅からも近い宿鳳山高円寺まわりをぶらりとしていたら、気になる坂道があったので、そのことについてなど。

宿鳳山高円寺よこの坂道1
写真1

宿鳳山高円寺・本殿の東隣り( JR高円寺駅側)の坂道です。 (写真1)
左側には宿鳳山高円寺の墓地があったので、正確にはお寺の敷地に挟まれている坂道ですかね。
そのおかげで、塀の雰囲気もあいまって、名前のない坂道ですけど、独特な感じがありましたね。
もし名前をつけるなら「高円寺坂」とか「寺坂」とかありそうな気がします。

宿鳳山高円寺よこの坂道2
写真2

写真1の右後ろあたりには、宿鳳山高円寺の立派な門がありました。 (写真2)
またこの門の向こう側、境内に「昇龍鳥居」なる龍の彫刻が施された石鳥居もあるそうです。
なんでも東京三鳥居のひとつだとか。
(なおこの門からは境内にはいれません。)

宿鳳山高円寺よこの坂道3
写真3

坂上あたりからの眺めです。 (写真3)
けっこう高低差ありましたね。

ちなみにこの坂道、今昔マップの古地図をみてみると、一番古い明治42年の地図には、高円寺まわりにまだ道があまりできていない中でこの道の記載があったので、おそらくかなり古くからある坂道のようでしたね。

あと写真3の左側塀むこうにある本堂裏の高台は「御殿山」と呼ばれていて、これは三代将軍家光が鷹狩りの際にこのお寺に立ち寄り休息した茶室跡に由来すると言われているそうです。
そういう説明を聞くと、この高低差もなにか意味ありげに見えてきてしまいますね。

宿鳳山高円寺よこの坂道4
写真4

最後は、宿鳳山高円寺の境内の様子など。 (写真4)
本堂は奥の山門のさらに奥にありましたね。
今回の無名坂は写真4でいえば、中央左がわあたりにあるので、道路沿いに南へ歩き、山門から再び北に歩くとある具合で、徒歩でいえば5分くらいですね。
写真2の門をくぐれば数秒レベルの距離なんですけどね。

なお宿鳳山高円寺は、弘治元(1555)年に中野成願寺3世建室宗正が開山したそうで、やはりかなり古いお寺ですね。
そして上記でも触れた通り、家光が鷹狩で立ち寄って休憩するくらいのお寺ということで、中興開基第5世耕岳益道との知遇もあり、このあたりはそれまで小沢村と呼ばれていた村名を、寺名を取って高円寺村と改めさせたのも家光だったとか。
そして高円寺という地名はいまにいたるというところなんでしょうね。

あとこれはお寺とは関係のないプチ情報なのですが、この宿鳳山高円寺や今回の無名坂から西へすぐの場所(徒歩1分ほど)にある高円寺中央公園ですが、こちら村上春樹さんの長編小説「1Q84」の聖地だったんですね。
天吾が月を眺めた高円寺の公園はここがモチーフになっていたみたいです。
このことはネット検索してみてもすぐにいろいろな記事でてきますけど、また僕のほうでもそのうちこのことについてはそれなりに調べたいとは思いますので、しばしお待ちを。

ということで、今回はこんな感じです。

地図
杉並区高円寺南

関連リンク:
→ 気象神社(高円寺氷川神社)と坂道 /杉並区高円寺南 /映画「天気の子」の聖地 - 東京坂道さんぽ
→ 14 高円寺 【寺院】(高円寺南4丁目18番11号)|杉並区公式ホームページ